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世界遺産の熊野古道・鬼ヶ城・獅子岩・七里御浜・花の窟を観光タクシーで巡ってきた

Mami
Mami

こんにちは、SORESEKAこと「それは、世界遺産がきっかけだった。」編集長のMamiです。

 

今回は三重県・熊野市にある、世界遺産の熊野古道・鬼ヶ城・獅子岩・七里御浜・花の窟を巡ってきた時の旅レポをお届けします。

 

天候に振り回され、急遽、観光タクシーを活用したのですが、限られた時間を有意義に使って世界遺産巡りを楽しめました。

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熊野古道ツアーが中止に!残り2時間をどう有効活用しよう…

1日目の熊野・那智での1枚 

今回は2泊3日、公共交通機関を利用して、世界遺産「紀伊山地の霊場と参詣道」を巡っていました。

そして2泊目は世界遺産リゾートの熊野倶楽部に宿泊しており、3日目にホテル主催の「熊野古道ツアー」を事前に予約していたのですが、あいにくの大雨により、チェックイン時にツアー中止の旨を伝えられました。

天候によるものなので仕方がないのですが、翌日チェックアウトをして、最寄りのJR「熊野市駅」まで送ってもらい、さあどうしよう…。

帰りの特急列車まで残り2時間ある。

世界遺産を巡れないのは心残りだけど、雨も止んできたので、せめて周辺観光をして、残りの現地滞在時間を有意義に過ごしたい。

そこで、駅前にある「熊野市観光案内所」に相談に行くと、ありがたいことに、最短1時間から世界遺産巡りをしてくれる観光タクシーを紹介してくださいました!

 

観光タクシー 熊野市 世界遺産巡り

利用後に撮影したので、ヨレヨレになったチラシ写真ですがご容赦を〜

  • 1時間コース:世界遺産巡りコース①
  • 1時間コース:世界遺産巡りコース②
  • 1.5時間コース:世界遺産巡りコース③
  • 2時間コース:世界遺産巡りコース④
  • 2時間コース:世界遺産巡りコース⑤
  • 2時間コース:パワースポット巡りコース
  • 2.5時間コース:THE熊野巡りコース
  • 2.5時間コース:丸山千枚田とパワーストーン巡りコース
  • 3時間コース:丸山千枚田と熊野古道・通り峠巡りコース
  • 3時間コース:丸山千枚田とパワースポット巡りコース

世界遺産巡りコースだけでも5種類あり、短時間で効率よく巡れるのがありがたい。

帰りの特急列車の時間を伝えながら観光案内所の方に相談すると、コース内容を一部アレンジする提案もしてくださり、そのアレンジが可能かもすぐにタクシー会社に確認してくださる丁寧さ。

結果、「1.5時間コース:世界遺産巡りコース③ / 6,000円 / 熊野市駅→熊野古道・松本峠(徒歩)→鬼ヶ城→獅子岩→七里御浜→花の窟→熊野市駅」をお願いしました。

タクシーなのでスーツケースも積んでもらえますし、料金はタクシー1台分としてなので、家族旅行だったこともありお得でした。

詳細は後述しますが、アレンジしていただいた部分

世界遺産「紀伊山地の霊場と参詣道」とは

世界遺産「紀伊山地の霊場と参詣道」は和歌山県・奈良県・三重県の3県にまたがり、複数の構成資産から成り立っています。

今回巡った熊野に焦点を当てた概要は下表の通りです。

*この記事で紹介するのは3日目ので、1日目の、2日目の緑色は別記事にて。

「紀伊山地の霊場」の主な構成資産
吉野・大峯 吉野山など
高野山 金剛峯寺など
熊野三山 熊野本宮大社
熊野速玉大社
熊野那智大社
那智大滝
青岸渡寺
補陀洛山寺
那智原始林
鬼ヶ城
獅子岩
花の窟(はなのいわや)
七里御浜(しちりみはま)
「紀伊山地の参詣道」の構成資産
参詣道 大峯奥駈道
高野参詣道
熊野参詣道(複数のルートあり)

この記事では、3日目の熊野市駅周辺にある世界遺産、熊野古道(松本峠)・鬼ヶ城・獅子岩・七里御浜・花の窟を巡った際の様子をお届けします。

▼1日目の熊野・那智エリアの世界遺産巡りの様子(熊野古道・那智の滝・熊野那智大社・青岸渡寺)

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▼2日目の世界遺産「熊野速玉大社」を訪れた際の様子

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世界遺産「熊野古道」松本峠

画像引用:田辺市熊野ツーリズムビューロー HPより

古代から聖地として信仰を集めてきた紀伊山地には霊場が点在しており、これら霊場とそれらを結ぶ参詣道=熊野古道には複数のルートがあります。

今回は「熊野古道・伊勢路」にある、初心者向けの「松本峠」を訪れました。

 

世界遺産 熊野古道 松本峠

なお、観光タクシーでは、本来この「登り口」近くでタクシーを降車したら、徒歩で峠を越え、峠を越えた先でタクシーに再乗車するというものでした。

ですが、観光案内所の方が「登り始めて10分程の場所が一番綺麗な古道です。残り時間を考慮すると、タクシーにはそのまま登り口で待っていてもらい、頂上までは行かず、途中まで登り、景色や雰囲気を楽しんだら元の場所に戻り、タクシーにそのまま乗って次のスポットへ行かれては」と提案してくださったので、そのアレンジ通りにお願いしました。

 

というわけで、雰囲気を味わうだけになりましたが、熊野古道・松本峠を登ります。

入口には杖が用意されていたので、雰囲気を満喫するために今回はお借りしてみました。

途中には沢もあり、サワガニもあちこちで歩いていて、豊かな自然を感じることができました。

 

前半は角度のあるゴツゴツ石階段が続くので徐々に息が切れてきましたが、しばらく登ると歩きやすい石畳に。

雨上がりということもあり、周りの木々や苔も緑の深みが増して美しく、自然信仰の雰囲気も体感できました。

観光案内所の方のおすすめスポットがこの辺りで合っているのかは定かではありませんが、この辺りを私たちの峠として今回は下山しました。

なお、帰宅してから調べてみると、10分ほど登ったこの石畳のあたりは「江戸の石畳」という部分に該当するのではないかと思います。

世界遺産「鬼ヶ城」

世界遺産 鬼ヶ城

続いてタクシーで向かった先は、世界遺産「鬼ヶ城」です。

鬼の伝承や、鬼と恐れられた海賊の伝説などが残されているそうですが、1523年頃、この地の領主が山上に城を築いたことから「鬼ヶ城」と呼ばれるようになり、熊野地方最大の城だったそう。

 

「千畳敷」には、地震による隆起や風化と波の侵食によって作り出された大岩壁があり、まるで違う惑星かのような大迫力。

 

風蝕により削られた無数のくぼみが蜂の巣のように見える場所も。

 

今回は時間的に鬼ヶ城の入口近くにある千畳敷だけでしたが(案内図左端)、この岩壁は約1km(片道約50分)に渡って遊歩道が整備されていて、大小様々な洞窟や奇岩を楽しむことができます。

それこそ「蜂の巣」というポイントもありました。

世界遺産「獅子岩」と「七里御浜」

世界遺産 獅子岩

遠くに先ほど訪れた「鬼ヶ城」の特徴的な洞窟も見えます

続いて、世界遺産「獅子岩」と「七里御浜」へ。

獅子岩という名前の通り、まるで熊野灘に向かって獅子が吠えているかのよう。

獅子の口の部分にちょうど朝日が昇る季節になると、沢山の写真愛好家が集まるそう。

また運転手さん曰く、昭和初期の頃まではこの獅子の尻尾部分まで岩があったそうなのですが(現在、国道を挟んだ向かいにあるすき家の辺りまで)、国道などの建設の兼ね合いで埋め立てられたそう。

そんな獅子岩の前には、日本一長い砂礫海岸「七里御浜」がずっと続いていました。

当日はあいにくの曇り空でしたが、お天気が良ければ、「松本峠」から美しい七里御浜を一望できるそうです。

世界遺産「花の窟」

世界遺産 花の窟

最後に訪れたのは、「日本最初の神社」と言われている世界遺産「花の窟」

日本最初のとされているのは、日本最初の歴史書『日本書紀』神代の巻一書で「国産みの舞台」として登場しているからだそう。

また、『日本書紀』神代の巻一書に書かれている通り「花が咲く季節に花を飾り、のぼりや幡旗を立て、笛、太鼓を鳴らし、歌い踊って祭りを行う」風習があったことから、「花の窟」と名がついたそうです。

 

手水舎のすぐ横にある大きな「丸石」。

「御神体である磐座(いわくら)から落ちてきた」と伝えられており、痛いところ(患部)をさすってから丸石に触れると悪いところが治る、と言われているそうです。

 

そして奥に進むと「うわ〜!」と思わず声が漏れ出たほど、圧巻の、見上げるほどの御神体が!

花の窟神社には社殿がなく、その代わりに伊弉冉尊(イザナミノミコト)が祀られている磐座が御神体とされています

 

高さ45mの窟をそのまま御神体としており、熊野三山信仰に先立つ、太古の自然崇拝の祭詞遺構のように感じられました。

「日本最古の神社」と言われるところはいくつかありますが、花の窟がそう言われるのも納得です。

 

そして、空を見上げると、磐座の頂上から不思議な形をした綱が垂れ下がっていることに気づきます。

 

これは三重県無形文化財にも指定されている「お綱かけ神事」のもの。

毎年2月2日と10月2日に行われる神事で、約170mの大綱を、御神体である窟頂上から、境内の塔を渡して、七里御浜へと引き出し、五穀豊穣を祈願するとともに、神と結び繋がり、神の恵みをいただく古くから受け継がれる神事だそうです。

 

こちらは2本の紐が結ばれているのがお分かりいただけるかと思いますが、下が昨年の10月、上が今年の2月のものだそう。

イザナミノミコトの子である7つの自然神を表している7本の綱を一つの束にした大縄を、現在でも神事当日は交通規制をした上で、国道を渡ってその先の七里御浜へと引き出すそうです。

 

帰りの特急列車の10分ほど前にJR「熊野市駅」に戻ることができ、運転手さんに料金を支払い、今回の世界遺産巡りは終了。

天候に振り回され、語り部さんに案内してもらうツアーに参加できなかったのは残念でしたが、観光タクシーのおかげで、現地滞在時間を満喫することができました。

2泊3日の世界遺産「紀伊山地の霊場と参詣道」観光モデルコース

熊野三山のうち、今回は熊野本宮大社には参詣できませんでしたが、世界遺産「紀伊山地の霊場と参詣道」を巡る観光モデルコースとして参考にどうぞ。

1日目 熊野・那智エリアの世界遺産巡り(熊野古道・那智の滝・熊野那智大社・青岸渡寺)
宿泊先:ホテル浦島
2日目 世界遺産「熊野速玉大社」
宿泊先:熊野倶楽部
3日目 熊野市の世界遺産巡り(熊野古道・鬼ヶ城・獅子岩・七里御浜・花の窟)*この記事