
「四神の館」開館10周年記念として、国宝「キトラ古墳壁画」の3面同時公開が行われることになり、運良く当選したので、玄武・青龍・朱雀を見学してきました。
国宝キトラ古墳壁画の一般公開は不定期で行われているので、どんな様子なのか参考になれば幸いです。
第41回 国宝 キトラ古墳壁画 3面同時公開(四神の館 開館10周年記念)

実は、第1回のキトラ古墳壁画の一般公開にも当選することができ、その時は天井(天文図)・南壁(朱雀他)・西壁(白虎他)を見学してきました。
その後、2019年にキトラ古墳壁画は国宝に。
そして、「四神の館」開館10周年記念として、第41回では3面同時公開が開催されると知り、応募。
結果、当選することができたので、10年ぶりにキトラ古墳を訪れ、北壁(玄武他)・東壁(青龍他)・南壁(朱雀他)を見学してきました(公開日程 2026年9月19日〜10月18日)。
宿泊したホテル「ブランシエラ石舞台テラス」のスタッフの方曰く、「今回は特別な3面同時公開ということで、現地でも繰り返し報道されていて、かなり倍率が高かったみたいですよ」とのことだったので、ラッキーでした。
国宝キトラ古墳壁画の一般公開の流れ

奈良県にあるキトラ古墳壁画体験館「四神の館」1階に「キトラ古墳壁画保存管理施設」があります。
当選者は複数の「班」にグループ分けられているので、当選時に自分の班を確認の上、指定時間までに受付を済ませます。

時間になったら保存管理施設へ班ごとに移動し、貸し出してもらえる双眼鏡の使い方や、見学時の注意事項の説明を入室前に受けます。
そして、スタッフさんや警備員さんとともに、いざキトラ古墳壁画保存管理施設内へ。
見学時間は10分間と厳密に決められています。
施設内はキトラ古墳壁画や出土した副葬品を見学できる窓が設置された展示室になっているので、空いているところから自由に見学できます。
そして、10分が経過したら、全員一斉退室をし、アンケートに回答して終了となります。
第41回 国宝キトラ古墳壁画 3面同時公開を見学してみて

見学中の撮影はもちろん禁止のため、ここからは四神の館の展示パネルを使い、少しでも雰囲気を味わってもらえればと思います。
まず壁画を見て最初に感じたのは「ちっちゃ〜。でも繊細でなんて美しい。」でした。
第1回の時も同様の感想を抱いたのですが、博物館の展示パネルやテレビで映る壁画は見やすいよう拡大されたものが多く、それなりの大きさがあるように錯覚します。
ですが実際は、四神も十二支像も高さは15cm〜20cm前後と手のひらサイズ感なので、想像以上に小さく、とても繊細です。
- 玄武:高さ14.9cm 幅24.7cm
- 青龍:高さ20.0cm
- 朱雀:高さ15.0cm 幅39.2cm
- 白虎:高さ24.3cm 幅41.7cm

今回、一番よく見えたのは玄武です。
高松塚古墳の玄武は欠損部分が多く図像が判然としませんが、キトラ古墳壁画の玄武はほぼ完全な姿で残っており、双眼鏡で焦点を合わせると、甲羅の六角形の亀甲紋様も比較的よく見えました。

続いて、見やすかったのは朱雀。
よくぞ盗掘孔の被害から逃れてくれたという奇跡のようなギリギリ壁画ですが、長い尾羽には筆の勢いすら感じられました。

青龍の鑑賞は難易度高しでした。
双眼鏡の焦点を調節しながら何度も見てみたのですが、後世に流入した泥土に覆われている部分が多く、「赤い舌」だけは見えましたが、赤外線写真では確認できている「口の先端」と「両前脚の先」を私は認識することができませんでした。
十二支像は、寅はおおむね認識できましたが、その他は赤い襟や右手に持っている赤い道具がギリギリ認識できた感じでした。
それでも、およそ1,300年前の古代の壁画を間近でじっくりと鑑賞できて、本当に感激でした!
第1回そして第41回の一般公開を通じて、一旦、天井そして4面すべての壁画を見学できました。
合わせて楽しみたい四神の館

キトラ古墳壁画の一般公開がない時期でも、四神の館(入館料は無料)では、キトラ古墳関連のことを楽しく学ぶことができます。
- 概要ゾーン
- 壁画ゾーン
- 調査研究ゾーン
- 渡来文化と飛鳥文化ゾーン

上映されている壁画解体当時の資料映像を見ると、研究者・技術者の情熱や文化財の保護技術の進歩などを垣間見ることができておすすめです。
人一人がギリギリ入れる盗掘孔から発見〜保護〜解体が行われたんです。

石舞台古墳の石室と比べると、古墳時代末期ということもあり「キトラ古墳の石室は小さいな〜」と私は感じましたが、あなたもぜひ現地で体感してみてください。

ちなみに、中国から伝わった「四神信仰」を題材にしたマンガは多数存在しますが、現在の日本の生活にも残っています。
四神は「守護神・霊獣」だけでなく、「方位」「季節」「色」とも結びついています。
- 玄武:北・冬・黒
- 青竜:東・春・青
- 朱雀:南・夏・朱
- 白虎:西・秋・白
例えば、四神の館で初めて知ったのですが、土俵の吊り屋根の四隅に下がっている4色(黒・青・赤・白)の房は、それぞれ四神の「方位」と「色」に対応したものとなっています。
また、人間の生涯になぞらえた「青春・朱夏・白秋・玄冬」の語源にもなっています。
キトラ古墳に立ち寄るのも忘れずに

国の特別史跡であるキトラ古墳は、四神の館の横にあります。
小さな二段の円墳であることから、天皇ではなく、天武天皇の皇子もしくは有力豪族の墓と考えられています。





古墳の前には四神や天文図の「乾拓板」があるので、紙と鉛筆を持っていくとより楽しめます(絵の上に紙をのせて、鉛筆でこすると、絵が写しとれる)。
キトラ古墳壁画と高松塚古墳壁画の一般公開はいつ?

国宝「キトラ古墳壁画」と国宝「高松塚古墳壁画」の一般公開は不定期開催なので、詳細については下記の文化庁の公式サイトを確認してください。
公開時期により展示される壁画は異なるので、何度見学しても新たな楽しみがあります。
今回はキトラ古墳壁画の一般公開に合わせて、2026年7月に新たに登録された世界遺産「飛鳥・藤原の宮都」を巡る旅も一緒にしてきたので、ぜひ合わせてご覧ください。
▼世界遺産「飛鳥・藤原の宮都」をレンタサイクルで巡ってみた

▼世界遺産「石舞台古墳」の目の前にある、大人旅におすすめのホテル

