こんにちは、SORESEKAこと「それは、世界遺産がきっかけだった。」編集長のMamiです。
今日はまるで縄文土器のような見た目の、日本最古のお菓子「清浄歓喜団」をご紹介します。
日本最古のお菓子「清浄歓喜団」とは?
第一印象は「まるで縄文土器」。
こんな風に写真を撮ったら、まるで博物館の収蔵品図録みたいではないですか?(笑)
実は、この清浄歓喜団(せいじょうかんきだん)は、奈良時代に伝来した日本最古のお菓子と言われています。
清浄歓喜団の由来
略してお団と言い、遠く奈良時代遣唐使により我国に伝えられた唐菓子の一種で、数多い京菓子の中で、千年の歴史を昔の姿そのまま、今なお保存されているものの一つであります。
唐菓子とは「からくだもの」と呼ばれ、仏教と共に我国へ伝わり、天台宗、真言宗などの、密教のお供えもので、当時は、とても一般庶民は口にすることは出来ず、貴族のみに与えられたものであります。
七種の香を入れて包み、そのほのかな神秘な香は仏教で言う「清め」の意であり、八つの結びは八葉の蓮華をあらわし、形は金袋になぞらえ、たぎった上質の胡麻油で、揚げてあります。
上から見ると、確かに、結び目部分には細かな細工が施されていることが分かります。
老舗和菓子屋「亀屋清永」で製造・販売
清浄歓喜団は、京都の老舗和菓子屋「亀屋清永」で製造・販売されています。
京都には「亀屋」「鶴屋」を冠する和菓子屋が沢山あるので、どの和菓子屋か覚えるのが大変ですが、亀屋清永は祇園・八坂神社(西楼門)の目の前に本店を構えています。
祇園と言えば、京都でも人気の観光地なので、観光ついでに立ち寄りやすいです。
その他、京都高島屋店と京都伊勢丹店もあります。
今回は何も知らずに購入しましたが、
弊店はその秘法を比叡山の阿闍梨より習ったと伝えられ、月の一日、十五日を中心に調製します。
勿論精進潔斎の上調進することは昔も今も変わりはございません。
とあるので、毎月1日か15日に行けるなら、出来たてをいただきやすいのかもしれません。
「清浄歓喜団」を実食レビュー
「食べる時は、軽く焼くと香味が増す」と説明があったのですが、開封した時からすでに独特な香りがしたので、そのままいただくことにしました。
なお清浄歓喜団は揚げ菓子ですが、とっても硬いので、歯で噛み割るのはなかなか大変です。
底の部分を押し上げるようにして割っていただきますと簡単に食べ易くなります。
と案内もあるので、私はスプーンで叩き割りました。
まず外側の部分ですが、割って食せば特別硬いということはなく、甘さ控えめの、歯ごたえのあるカリントウのようです。
それよりも小豆部分を食べることで、リーフレットに書かれていた「神秘の香」を体感できます。
本当にお香が小豆に練りこまれている、不思議な香りと味がします。
七種の香を入れて包み、そのほのかな神秘な香は仏教で言う「清め」の意であり、
(中略)
伝来の当時は中身は栗、柿、あんず等の木の実を、かんぞう、あまづら等の薬草で、味付けしたらしく、小豆餡を用いるようになったのは徳川中期の後であります。
とあるように、現在も原材料名を確認すると、
米粉(国産米)、砂糖、小麦、小豆餡、桂皮末、胡麻油、香料
が含まれていました。
清浄歓喜団は今も高級菓子
日本最古のお菓子「清浄歓喜団」ですが、実は以外と高く、1個550円+税します。
箱入りにすると、プラス50円となり、1個600円+税します。
当時は貴族のみに与えられたとのことですが、今もなかなかの高級菓子でした。
でも「日本最古のお菓子」「縄文土器のような見た目」「神秘の香り」など個性のあるお菓子なので、手土産や京都観光のお土産にされると、話の種の一つになると思います。